商品ページに動画を追加しようと制作会社を探すと、同じ「商品紹介動画」でも見積もりが10万円台から100万円を超えるものまで開くことがあります。この差は品質のランクだけでなく、動画の種類と制作スコープの違いから生まれています。
どの種類の動画が目的に合うかを先に絞り込むと、制作会社との話が噛み合いやすくなり、完成物と期待のズレを抑えられます。
商品紹介動画の種類と配信先の選び方
商品紹介動画は「何を伝えるか」「どこで使うか」によって制作の設計が変わります。大きく3種類に整理できます。
物撮り・製品紹介動画はスタジオや白背景で商品の外観・素材感・サイズ感を映す映像です。ECサイト(Amazon・楽天・自社ショップ)の商品ページに置かれることが多く、購入直前の疑問を解消する役割を担います。出演者が不要なため費用を抑えやすく、商品点数が多い場合の量産にも向いています。
ライフスタイル動画は商品を使う人物や生活シーンを絡めた撮影で、SNS広告やブランドサイトに使われます。「この商品がある暮らし」を具体的に見せる構成で、モデルの起用や撮影ロケーションの手配が費用に影響します。
アニメーション・モーショングラフィックスは、商品内部の仕組みや成分・数値など、実写では見えない情報を視覚化する手法です。食品の栄養成分、電子機器の動作原理、サービスの仕組み説明などに向いています。
| 配信先 | 向いている動画の種類 | 目安の尺 |
|---|---|---|
| ECサイト商品ページ | 物撮り・製品紹介動画 | 30〜60秒 |
| SNS広告(Instagram/TikTok) | ライフスタイル動画 | 15〜30秒 |
| YouTube広告(TrueView) | ライフスタイル動画・機能説明 | 30〜60秒 |
| 展示会ブース | ライフスタイル動画・アニメーション | 60〜120秒 |
| 営業資料・提案書 | 機能説明・アニメーション | 60〜180秒 |
1本を複数の配信先で流用する場合、縦型(9:16)・横型(16:9)・正方形(1:1)のアスペクト比ごとに書き出してもらうよう、発注時に指定しておくと後から切り出す手間が省けます。
費用の目安と内訳
各社の公開料金から見た目安は次の通りです(撮影あり、編集込み、完成尺1〜2分の場合)。
| 動画の種類 | 費用目安 | 費用が変動する主な要因 |
|---|---|---|
| ECシンプル物撮り | 10〜30万円 | 商品点数・カット数・背景処理 |
| SNS広告向け短尺 | 15〜40万円 | モデル起用・修正コンプ数 |
| ブランド訴求・ライフスタイル | 50〜150万円 | ロケ・モデル・ナレーター |
| アニメーション・モーション | 30〜80万円 | アニメーションの複雑度・尺 |
費用が大きく変動する要因は、モデル・俳優の起用、ロケ地の手配(スタジオ外撮影)、ナレーション収録、修正回数の追加です。見積もりを受け取ったら、これらが含まれているか別途費用が発生するかを確認してください。
動画の種類別の費用相場をさらに詳しく確認したい場合は映像制作の費用相場ガイドを参照してください。
制作会社に渡す情報
外注の見積もりを正確に出してもらうために揃えておく情報は4点です。
商品の素材
実物サンプルまたは高解像度の画像素材は、制作会社が撮影の設計をするうえで必要になります。撮影当日に届けるのではなく、ヒアリングの段階で提供できると段取りが速くなります。
配信先と目的
「ECサイトの商品ページ」「Instagram広告のA/Bテスト用」など、どの接点で使うかを具体的に伝えます。目的(認知拡大・購買喚起・使い方説明)も合わせて伝えると、構成の提案が的確になります。
参考動画のURL
「この方向性で作りたい」「これは避けたい」の両方を3〜5本用意すると、制作会社がイメージを共有しやすくなります。言葉での説明より参考動画の方が認識のズレが少なくなります。
予算の目安と納期
「いくらまで出せるか」を伝えると、その予算でできる構成を提案してもらえます。上限を伝えると「削ってでも希望する仕様」と「省いてよい要素」を制作会社が判断しやすくなります。
制作会社を選ぶポイント
商品紹介動画の制作会社を選ぶときは、同カテゴリの商品(食品・家電・アパレルなど)の実績があるかをポートフォリオで確認します。企業VP(会社紹介動画)を専門とする会社と、EC向け商品動画や広告動画を中心に手がける会社では、撮影設備の構成やECプラットフォームの仕様への知見が異なります。
問い合わせ時に「同カテゴリの過去実績を見せてほしい」と伝えると、類似案件の対応経験を確認できます。
複数の制作会社を用途別・実績別に比較したい場合は動画制作会社を探す(全国121社)で絞り込めます。選定の比較基準は失敗しない動画制作会社の選び方にまとめています。
外注前に固めておくこと
「イメージと違う」「尺を変えたい」といった手戻りが起きやすいのは、配信先と構成の方向性が制作開始前に固まっていない場合です。
変更のコストが小さいのは絵コンテ・台本の段階です。この段階でシーン構成・テキストの方向性・商品の見せたい角度を確認し、撮影後の修正を最小限にしておくと、費用と納期の両方を抑えられます。
見積もりに含まれる修正回数(多くは1〜2回)を超えると追加費用が発生します。発注前に上限を確認しておくのが安全です。CM・広告動画としての活用を検討している場合はCM・広告動画の作り方もあわせて参照してください。



